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空 中 都 市 へ の 旅   2
 
さあ、ここまでの道のりは本当に長かった、ここからが遺跡への道のりです。英語のガイドの誘導で、マチュピチュへのくねくねとした山道を登っていく。200mほど進むと次第に城郭の一部が見えて来て、『農地管理人の小屋』といわれる場所を越えると、一気に視界が開け、マチュピチュの遺跡群を垣間見る事が出来る。その大きさに、、、、感動!!

目の前にははるか下まで続く段々畑、そして前方に城郭が、さらに300mほど進むと中央にサッカー場程もある『大広場』、それを取り囲むように構造物が並び、外的から身を守る砦としての役目を果たしていたようだ。ガイドに従ってまず『コンドルの神殿』と呼ばれる場所へ、その場所は、儀式に使われたそうです。その下には、牢獄跡があり、インカでは犯罪に対しては厳格に捌きが行われ、ここでは、罪を犯した者を収容し、重い刑を課していた場所だそうです。少し戻って『水汲み場』へ、ここは、尾根沿いにめぐらされた水路の出口で、普通だったら最も手に入れることが難しい水が、遥かかなたから繋がる水路をつたい、豊富な水があふれ出ていたそうです。

そして、すぐ脇にはミイラの安置所であった『陵墓』の上には『太陽の神殿』などがある。水汲み場の上方には、『神聖な広場』と呼ばれる場所と、3つの神殿があり、さらに進むとマチュピチュの最も高い場所であり、今でも正確な時を刻み続ける『インティワタナ』と呼ばれる日時計があり、これに触ると石のエネルギーがもらえると言うので、手をくっつけてみた。もちろんここからの眺めは絶景で、遥か彼方に雪を被ったアンデスも見る事が出来る。

ざーっと紹介してみましたが、本当に行って見なければ解らない、貴重な場所でした、4時間ほど滞在したのですが、建物の上に座ってマチュピチュを眺めているだけで時の経つのを忘れてしまいました。その遺跡の壮大さと、クスコと同様に計算しつくされた指も通る隙間もない城壁の緻密さ、生活に関わる様々な仕組みは、現代人の舌を巻くすばらしさです。なぜこんなに高度な文明を持ったインカ帝国が、たった200人のスペイン人に滅ぼされてしまったのでしょうか?それはぜひ、皆さん、インカ帝国の歴史を紐解けば解るんです。ぜひその歴史に触れてみてください。

そろそろ時間だ、観光センターまで戻り、待っていたバスに乗り込む。そしてバスは出発。すると、外からペルーの民族衣装をまとった少年が、笑顔で手を振っている。不思議な少年だなあと思った。バスは登ってきた道をまたジグザグと降りていった。すると、バスの正面に先ほどの少年が、『グッバーイ』と大きな声で手を振っている。車内からは歓声が、そしてさらに先でもまた少年が!そして駅前のバスロータリーに着くと、案の定少年が、もちろん最初に会った同じ少年である。一同関心。どうやら、蛇行しているバスルートとは別に、尾根を直線的に降りてこられる山道があり、それを利用してショートカットしているようだ。なんとこのその名も『グッパイボーイ』はれっきとした職業で、チャスキと呼ばれるインカの飛脚の衣装を纏っているそうで、麓の町の13歳までの少年で、声の大きくて美しい少年しかなれないそうです。その笑顔に思わずチップ!

そして帰りの列車に乗り込み、3時ちょうどに列車はゆっくりと発車した。帰りは登りの為、1時間多くかかりました。大地はやがてオレンジ色に染まり、そして暗闇の中を列車は進む。まるでマチュピチュが別世界だったかのようだ。

暗闇の中を走る列車の車窓に、突然クスコの町の夜景が広がる。夜の7時半に到着。

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ふと、ホテルのベッドに横たわる。目をつぶると広がるのは、まぶたに焼きついたマチュピチュの姿であった。

...end

※マチュピチュへの行き方

世界中でもここまでアクセスの大変な場所は無いほど、マチュピチュへは大変な道のりとなります。行き方は一通りしかありません。旅行記でも紹介したアウトバゴンと呼ばれる列車でアクセスする方法です。リマやクスコの旅行代理店で、クスコからのツアーに参加するのが一般的な方法です。料金は列車、バス、入場料、ガイド料込みでUS$100前後です。

個人で行くことも出来ます。前日までに駅で往復切符を買えば多少安く行くことが出来ます。列車は往復US$50前後で様々な車両があるのでご注意を。

さらに、日帰りではなく、滞在したい、日の出をマチュピチュで見たい、と言う人には、近くの町、アグアス・カリアンテスで一泊するのもオススメです。ここはその名の通り温泉街で、快適な安宿も数多くあるので、前日の夕方に着いて1泊後、早朝からマチュピチュへ行くのもかなりオススメなプランです。

あと、一つ例外として、クスコからのヘリコプターツアーと言うのもあります。これもオススメです。料金はUS$200前後。

 

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