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【Misao's First India Report(28)】
=Some thing of monthly days *Middle part*=


DATE:2001.08.14 in Hyderabad
REPORT&PHOTO:石谷みさお(りぶらぶりんくドットコム)


「ない!」

ベッドの上に鞄の中身を広げ、中にあるポーチやビニール袋、一つ一つを確認してもやはり無い。下着はいざとなったら汚れたものでも構わない。しかし、コレが無いことにはどうしようもない。もちろん、ここが日本なら何も問題などない。黙って財布を持ってコンビニに買いに行けば事は済む。しかし、ここではいったいどこでどうすればそれを手に入れられるのかそれすらもわからない。かろうじて手提げにあった残り少なくなったそれを数えながら、どうしたものかと思案している所へ、相棒がやってきた。部屋中に干した色とりどりの下着に、嬉しそうに鼻の下を伸ばす奴のマヌケ面に、本来なら一発喰らわせるところだが、今はそれどころではない。

「無いねん!」
「何が?」
「アレが!」
「はあ?」

相棒は一向に要領を得ず、ソワソワと下着にばかり目を向けている。一瞬、もしかしてコイツ、女装のケがあるのんとちゃうか?と疑いながら、もう一度説明する。

「だからアレが!」
「何するもんですか?」

ああ、もうまだるっこしい!早く気づけよこのスカタン!

「月のもんの用意があらへんねん!」
「月のもん?家賃の振り込み?」
「アホか!」
「そんな言い方せんでも。」

普通の大人の男なら、この言い方で充分通じる。ましてや、この男は私がチェンナイでなぜ予定をキャンセルして寝ていたか、その事情もよく知っている。それでもまだ気付かない。まったく鈍い。けれど、他に頼る相手もない。こういう可愛くない、直接的な言い方を、私の淑女的詩的性格は許さない。けれど、鈍い奴にはこういうしか他にはないのだ。

「生理の用意!」
「ああ、○○○○?」

ナマで言うなタコーーーーーーーーーーー!

written by Lucy Misao
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