【Misao's First India
Report(35)】
=Where do I go to now?=
DATE:2001.08.14 Hyderabad
REPORT&PHOTO:石谷みさお(りぶらぶりんくドットコム)
インド人は良く喋る。
本当に驚くほどよく喋る。
夜の街へ繰り出す車中は、ヒンディー、英語、そして遠慮がちの日本語と世界唯一の共通語である笑い声が飛び交う。
「で、何処行くの?」
か細い私の声など、誰にも聞こえない。結局この場はされるがまま、連れていかれるがまま、それが一番と、妙に納得したあとは、運を天にまかせてヤケクソで皆と一緒に大笑いする。
夜の町、夜のハイデラバッド、夜のインディア。男達の嬌声の中に埋もれながら、想像はどうしても怪しくなっていく。いったい、この男達にどこに連れて行かれるのか。
冷や冷やしながら、ラムに尋ねる。
「夜は紳士の時間ではないの?」
彼の答えは明確だ。
「大丈夫、あなたも紳士になれるから。」
どこもかしこもインドの夜。窓の外は真っ暗で何も見えない。
もしかして怪しげな場所へ連れていかれたらどうしよう。あまりのおとなしさにみんなに忘れられて迷子になったらどうしよう。日本に帰れなくなったらどうしよう。
想像はとどまるところを知らず、嬌声の飛び交う車中で、一人不安げに振舞うなど失礼なことはできず、結局それを隠すために大笑いする。
やがて車は喧騒の渦巻く駐車場に着いた。
written
by Lucy Misao
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