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【Misao's First India Report(41)】
=Shopping with Mrs AR=


DATE:2001.08.15 Delhi
REPORT&PHOTO:石谷みさお(りぶらぶりんくドットコム)


ゲストハウスではミセスARとG社スタッフが出迎えてくれた。再会を喜んだあと、ミセスARはにっこりと笑いながら冷蔵庫のビールを見せる。すっかり好みは把握されている。
「何か他にしたいことない?ショッピングは?ご飯は?なんでも言うて!」
相変わらずこのゲストハウスでは入れ替わり立ち代り誰彼ともなく気を使ってやってくる。インドに着いた当初、少々わずらわしかった気遣いも、今となっては素直に嬉しい。
チェンナイでもハイデラバッドでも一流のホテルに滞在した。それは文句なく素晴らしかった。けれど、シャワーの水の出は悪く、エアコンも思うままにならないこのゲストハウスは一流ホテルなどよりもずっと私をくつろがせる。そこには目には見えない大切な何かがある。

買い残した日本へのお土産はミセスARに町の雑貨屋に買いに連れていって貰った。昔の日本でいうところの乾物屋のような店。相変わらず例のごとく、とんでもない勢いで店員が攻めてくる。しかし今回は協力な助っ人のおかげで初めて主導権を握った。

「紅茶はタージティーよ。」
「クッキー?いくついるの?」
「お香はそれ、ジャスミンがいいわ。」
彼女のアドバイスにしたがって、商品を選んでいく。

「何よこれ、もっと綺麗なのと換えなさいよ。」
「いいのよ、彼女がそれが欲しいと言っているんだから。」
商品を一つづつ確認しては、店員にちゃんと変えるべきは変えろという。インドの女性は強い。私も日本ではたいがい強い、けれどやっぱりかなわない。

代金を支払ったあと、ミセスARや運転手、そして店員と一緒にワイワイと沢山写真を撮った。

インドでの買い物は失敗続きだった。けれどここで初めて、きちんと、そして楽しく買い物をした。特別なものではない。毎日ののどを潤す紅茶のティーバック程度のもの。金額にして500円かそこらの買い物だ。
そこに、お金やお世辞では決して得ることのできない一瞬がある。

written by Lucy Misao
web livelovelink.com

 

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